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第934回 11月例会ご案内

重森三玲先生の生誕地、吉備中央町吉川を中心に「庭園『美の世界』重森三玲 永遠のモダンを求めて」と題して、三玲作庭の庭園巡りと記念講演が行われます。期間は10月30日(土曜)〜11月7日(日曜)で、7日には当会の齋藤忠一氏が記念講演をします。演題は「日本庭園史と作庭家 重森三玲」。
11月は宝塚の中山寺と清澄寺でしたが、見学先を変更しますので悪しからず。

日時  平成22年11月6日(土曜) 午前9時30分 集合
     ※集合後、バス駐車場に移動しますので時間厳守
集合  新幹線岡山駅 東口駅前広場(東口は博多側)
解散 JR岡山駅前 午後5時頃の予定
見学  吉備中央町の重森三玲作庭の庭園と茶室  ※見学順未定
     ◎重森邸跡「天籟庵」庭園  枯山水  大正14年(1925)29歳の作庭
     関野貞博士が吉川八幡宮を実測調査に訪れた際、その宿泊接待のため自宅に作庭した。
     豪快な石組が見物。茶室「天籟庵」は吉川八幡宮境内に移築されている。
     ◎西谷邸「旭楽庭(きょくらくてい)」(普段非公開)   枯山水   昭和4年(1929)33歳の作庭
     緑深い山々を借景に、石組と、刈り込み植栽が配されている。
     三玲が本格的な庭園研究をはじめる前に作庭された、貴重な作品。
     ◎小倉邸「曲嶌邸(きょくとうてい)」(普段非公開)  枯山水  昭和26年(1951)55歳の作庭
     「蓬莱神仙」の世界を表現した庭。杉苔に覆われた三つの島には大きさもまばらな石が屹立し、全体的に絶妙な均衡を保っている。
     ◎茶室「天籟庵」  
     大正3年(1914)茶室の設計をし、翌年、父元治郎の施工により、茶室の処女作「天籟庵」が生家内に完成する。昭和44年(1969)吉川八幡宮境内に移築する。腰掛待合・蹲踞・躙口・水屋を付加して、独立した草案茶室とし、モルタルで赤白の巴(波)文様を作り、一木一草もない斬新な露地が造られている。茶室は四畳半で、真行草、三つの床の間がある。
     ◎重森三玲記念館
     京都林泉協会会員の中から、重森先生の作品、また関係する品物を集め収蔵し、平成11年開館。
     以後も寄贈があり、充実してきた。
     ◎吉川八幡宮随身門前の石柱
     境内に入る鳥居の左右に重森三玲筆の石柱がある。むかって右に「縣社八幡神社」、左に「本殿 特別保護建造物」とあり、扁と旁が独特の書体で、それを見た中国の書家に絶賛されたと話されていた。その石柱の右側に須弥山風の石組をし、主石に「吉川八幡宮」と記している。本殿は室町時代の建立(重文)。
     ◎吉備中央町賀陽庁舎「友琳の庭」  
     昭和44年(1969)に京都の友琳開館に作庭したが、会館閉館に伴い壊されると聞き、当会会員の働きかけもあって、新築される賀陽庁舎に移築されることとなったが、平面をそのままということで、建築もそれに合わせて設計変更があったと聞く。平成14年(2002)に現在地に移築された。京都では、階上から見ることができなかったが、ここでは階上から拝見できるよう設計されている。池は束ね熨斗をモチーフにデザインされている。池の水は流水となって、とても美しい。

     以上、これらの庭園を拝見するには1日がかりです。特に西谷邸と小倉邸の個人庭園は、普段は非公開ですので、この機会しか拝見できません。7日の記念講演とセットにすると、この一部しか見学できなくなるので、やむを得ず土曜日を例会日としました。
会費   例会費・昼食費       3500円
     臨時参加は         500円増
     バス代40人参加で     2000円
     (大学院生までは、学生証の提示により会費合計より500円引とします)
昼食   きびプラザ内吉備高原リゾートホテルにて、幕の内弁当(1575円 会費に含む)。
申込   個人庭園拝観申込みなどありますので、10月16日(土曜)までに、ハガキまたはFAXにて申し込んでください。自家用車にての参加、臨時参加者の氏名はそれぞれ申込み時にお知らせ下さい。